はたらく仲間福岡編
疲れたら休んだっていい。
そのほうが、うまく歩めるって
わかったんです。
福岡県太宰府市の実家で、二階の自室を職場としながら働いている山田さん。リモートワークと15時45分までの時短勤務で体力を温存しつつ、持続的に仕事できるようセルフマネジメントしています。以前は自分を追い込み過ぎてしまうこともあったそうですが、阪和ビジネスパートナーズでは仕事をうまく分担しながらチームで働けているとのこと。どんなプロセスで、自分と自分、自分と他者の関係性を変化させてきたのか、お話を聞きました。
一人で抱え込み過ぎたのが、
前職を離れた理由でした。
以前はどこで働かれていたんですか?
市役所の会計年度職員として勤めていました。そこを辞めた理由は、「一人で仕事をしなきゃ」と思いすぎて、仕事を抱えきれなくなったからで。環境というより、私の性格でそういう状況に陥ってしまったのですが、最後は退職する流れになりました。
そうだったんですね。
当時は普通に職場まで出勤を?
はい。そう、だから阪和ビジネスパートナーズに入社して、まず思ったのは、やっぱり身体への負担が全然違うなと。通勤がないから心身にすごく余裕があります。もちろんリモートとはいえTeamsがつなぎっぱなしなのは、体調によっては厳しい時もあるんですけど、そういう時はチームメイトに「今日は身体がきついから、つなぐのはナシで」と伝えています。
ちなみにチーム名は「チーム さざんか」です。同期3人で組んでいて、みんな秋生まれで花言葉もいいから「さざんか」にしよう、って。
綺麗な名前ですね。
さざんかの花言葉って何なんですか?
・・・話しながら、今自分も忘れてしまって。えーっと、そうそう「困難に打ち勝つ」「ひたむきさ」とか、です。それが3人の共通項で、「自分もそういうところがある!」「私も!」みたいにして決めました。
努力家タイプが揃った印象ですね。具体的な業務としては、どんなことをしているんでしょうか。
主に領収書の確認業務と決算書入力業務、ミルシートと呼ばれる書類のリネーム業務です。そのリネーム業務とはデータ化されたPDFのタイトル名を修正する作業なのですが、初めて依頼された時の件数はなんと2000件にも及んでました。
に、2000件!?
きっと、
みんなとの差を埋めようと
無理していたんですね。
2000件・・・いやさっき、「性格的に一人で抱え込むタイプ」と言っていたじゃないですか。仮にその量を抱え込んじゃうと結構きついと思うんですけども。
もちろん一人ではやりません(笑)。まずは3人で引き受けて、でも結局3人でも厳しいねって話になり、他のチームの協力を得ました。期間も半年くらいかけています。
なんだか阪和ビジネスパートナーズでは、比較的最初の方からうまく頼ったり頼られたり、負担を調整できている雰囲気ですよね。さっきも、体調が悪い時はTeamsを切って調整できていると言っていたし。
もちろん阪和ビジネスパートナーズでも困ったことはありました。でも本当に困った時とか、チームメイトだけでなく、本社のスタッフさんに毎回「相談に乗ってください」とお願いしてきました。
もっとずっと些細なことでいえば、仕事の仕方がわからないとか、言葉の意味がわからないとか。そういうちょっとした悩みも、日常的に聞いてもらっています。すぐに聞いてもらえる環境にあるのは、前職と比べてもすごく変化した点だと思います。
いいですね。そういう環境で働いて、自分自身も変化しましたか?
はい。もともと私は「一人でやらねば」という意識がとても強くて、なのに、ちょっと打たれ弱いところもあって。自分のやったことを軽く否定されただけで、「自分がわるいんだ」と思ってしまい、萎縮して周りに質問できなくなることがあったんです。でも、自分の気持ちを吐き出せる環境にいることで、だんだんと自分の気持ちを一回冷静に受け入れられるようになって、仮に傷ついても前より回復が早いんです。相手の言ったことも落ち着いて受け入れられています。
他にもあります。今までは「疲れたから休みたい」と思っても、周りからズルだと思われるだろうからと頑張って仕事をしてきたんです。でも、きつい中、仕事を続けるとやっぱりクオリティも落ちるし、結局ゴールまで行き着かないっていうのが分かって。なので、今は、休憩したければ思い切って休もうと。会社からも必要な際は少し休憩とっていいって言っていただいているのだし、休んだらよかろう、と思えるようになりました。
「休んでいい」と明言してくれている環境は、確かに休みやすい。特別扱いされているわけじゃないですもんね。
今までも、母とかには「疲れたら休みなさい」と言ってもらってたし、「みんなとは違うんだし、他の子と同じペースで歩いたりはできないんだから、無理しなくていい。自分のペースでやっていい」と言われ続けてきたんです。一方で私の中には周りの人に認めてもらいたいとか、周りの人と一緒にならなきゃっていうのがあって。「病気だから、みんなと違ってここまででいい」じゃなくて、「みんなと同じになるために、足りない分を足さなきゃ」って。でも、阪和ビジネスパートナーズに来てからはあまり「違い」に意識が向かず、自分の声に素直に耳を傾けながら進むことができています。それは最初に阪和ビジネスパートナーズのみんなが、たくさん話を聞きながら受け入れてくれたからなのかもしれません。
休みながら頑張ることも、
「頑張る」なんだ。
ここまでのお話を聞いて、山田さんのお母さんやお姉さんはどう思いますか。近くでずっと、変化を見てこられたと思うんですけれど。
お母さん:「ちゃんと休む」という話がありましたけど、通勤がないというのが一番この子にはいいのかなと思います。以前は出勤だけで疲れてしまって、帰りまで体力がもってない状態で。それが今は、「行ってきま〜す」って言って二階に上がって行って。
家の中で「行ってきま〜す」って言うんだ。
じゃあ夕方は、「ただいま〜」って降りてくる?
お姉さん:「お疲れ様で〜す」って言って降りてきてましたね(笑)。
なるほど(笑)。
全体的に、余裕のある雰囲気で。
お母さん:通勤で消耗しない上に、疲れたらすぐ休憩できるのがいいんでしょうね。仕事内容は見たことがないから、何をしてるかよくわからないんですけど、なんとなく最近は充実して、他の方ともうまくコミュニケーションが取れるようになったんだろうなと感じます。あと娘の話を聞いていると、仕事で何かあった時はちゃんと話し合いがされる会社なんですね。その、随時話し合いをして解決するようにみんなで頑張ってる感じが、いい環境だなって思います。
そういうことも、ご家族にちゃんと伝わるものなんですね。山田さんご自身は、これからの目標ってありますか?
もうちょっと業務のスピードアップができるかなと思っています。決算書入力はだいぶ早くなってきました。最初の頃は一週間で一件こなしていたのが、2・3日で一件になり、今は1日一件くらいできるように。
すごい!5倍速じゃないですか。
自分なりに効率の良いやり方を見つけてから楽しくなっていったんです。でもまだ先輩たちに比べてできる業務の種類が少ないので、今の繁忙期が終わったら一つレベルアップした業務もやらせてもらおうかと話しています。
速さだけじゃなくて、質や幅もどんどん向上していくと、より楽しくなりそうですね。最後に、これを読む人に伝えたいことはありますか。
うーん・・・環境も立場も本当に人それぞれだから、私から誰かに言えることはないというか、「言う」というのがそもそも違うかな。ただ、以前の私みたいに「一人で全部頑張らなきゃ」と思ってしまう人には、自分の気持ちをもっと聞いて、叶えてあげたらいいんじゃないかなって思います。何もかも我慢して必死に頑張ることだけが「頑張る」なんじゃなくて、自分を喜ばせたり、休ませたり、頼ったり頼られたり、そうしながら頑張ることも「頑張る」だよと。それが結局、私が阪和ビジネスパートナーズで気づけたことなんだと思っています。
「通勤距離、50cmです!」
山田さんより2ヶ月早く入社し、同じ福岡県(小郡市)に暮らす村本さん。山田さんとはたまに同じ案件で仕事を共にすることがありましたが、チームが違うこともあって、実際に会うのはこの日が初めて。山田さん曰く「村本さんには寡黙で真面目な印象を持っていました!」とのことでしたが、お二人ともまったく堅さはなく、取材のあいまも和やかに話し込んでいました。テレワークでも関係なく、仲間同士の絆は深まるようです。
村本さんは、自室でノートパソコンを使って仕事をしています。布団のすぐ隣に机があるので、体調があまり良くない日でも、起きてすぐ仕事の準備を始められることが、日々働く上での安心につながっているそうです。また、日中ずっとTeamsをつなぎっぱなしのチームも多いなか、村本さんの場合は普段から朝礼と終礼の時以外はTeamsを映像・音声共にオフにして業務に集中しているらしく、メリハリのある環境が自分にとってはやりやすいのだとか。人それぞれ、自分に合うやり方を選べているようです。
なお、二人にはそれぞれ、阪和ビジネスパートナーズに入社してから始めた趣味があります。「私は毛糸の編みかたを習得したので、甥っ子姪っ子がちょっと喜ぶような作品をつくれたらいいな」「僕はサッカー観戦が趣味になりました。観戦代を稼ぐために仕事に励んでいるところもあります。でも応援しているチームがこないだJ1最下位になったばかりなんですよね。もっと応援しないと……」「ということはもっと働かないといけませんね!」